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メガドライブ版 Risky Woods 総合情報および攻略
リスキーウッズ Risky Woods - SEGA GENESIS (邪神ドラクソス)
Risky Woods(邪神ドラクソス) は、1992年12月にEAが北米・欧州で、1993年2月にEAビクターが日本で発売したメガドライブ用横スクロールアクションゲームです。制限時間内に石化された修道士の像を解放し、武器の強化・防御力のアップグレード・パズル要素が組み合わさった堅実なゲームシステムが特徴です。
1. 基本概要および発売情報
Risky Woods は1992年に発売されたファンタジーテーマの横スクロールアクションプラットフォームゲームで、オリジナルはスペインの Dinamic Software と Zeus Software が Amiga 向けに開発した作品です。その後、アメリカの Electronic Arts がセガ・メガドライブへ移植し、北米およびヨーロッパで1992年12月に発売されました。日本では 邪神ドラクソス(読み:ジャシン・ドラクソス、サシン・ドラクソス)のタイトルで1993年2月19日に発売されました。北米・ヨーロッパ版の配給は EA が担当し、日本版は EA Victor を通じて発売されました。さらにブラジル(Tec Toy)や韓国(サムスン電子)などでも現地の流通業者により発売され、韓国では日本語タイトルを音訳した サシン ドラクソス として知られています。
- ジャンル: アクションプラットフォーム(横スクロール)
- プラットフォーム: メガドライブ/Genesis(移植作)、オリジナルは Amiga/Atari ST/DOS 等
- モード: 1人用
- 開発会社: Dinamic Software, Zeus Software(オリジナル); EA(メガドライブ移植)
- 販売会社: EA(北米/ヨーロッパ)、EA Victor(日本)、Tec Toy(ブラジル)、サムスン電子(韓国)
- 発売日: 北米/ヨーロッパ – 1992年12月、 日本 – 1993年2月19日
- 機種別名称: 英語圏 – Risky Woods、 日本 – 邪神ドラクソス(Jashin Draxos、「邪悪な神ドラクソス」)
2. 開発および制作背景
Risky Woods のオリジナルはスペインの代表的ゲーム会社 Dinamic Software が開発したもので、本作は同社が倒産前に手掛けた最後のゲームとされています。Risky Woods は特に スペイン製ゲームとして初めてメガドライブコンソールに移植された事例 としても言及され、当時ヨーロッパのコンピュータゲームをコンソールに移植する EA の試みの一つでした。オリジナルの開発を担当した Dinamic Software と Zeus Software は、当時ヨーロッパで活躍していた開発者集団であり、Amiga 向けなどのプラットフォーム用アクションゲームを多数制作していました。
メガドライブ版の移植は EA イギリス支社所属のプログラマーである Steve Wetherill が担当し、オリジナルのゲームデザイン(Ricardo Puerto ら)やグラフィック資産を活用しつつ、コンソール環境に合わせたさまざまな変更を加えました。これらの変更には、主人公キャラクターのデザイン修正やゲームシステムの調整などが含まれます。特に主人公の ローハン(Rohan) の外観は、オリジナルの袖なしシャツ姿からメガドライブ版では修道士のようなチュニック姿で杖を携えるデザインに変えられ、彼が救出しようとする修道士たちに近い装いとなるよう意図されたものです。こうしたデザイン変更とともに、コンソール版には鎧強化システムなどの 新たなゲームプレイ要素 が追加され、オリジナルとの差別化が図られました。
Risky Woods の雰囲気やゲームデザインは カプコンの『魔界村(Ghosts ’n Goblins)シリーズ』に類似 していると評価され、暗いファンタジー世界観と横スクロールアクションという点で共通しています。ただし、キャラクターグラフィックがやや大きめでコミカルな印象があるため「子ども向けの魔界村のようだ」という評価もあり、実際に鎧を装備すれば一撃で死なないなど、難易度はやや寛容な設計となっています。日本版のローカライズは EA Victor が担当し、発売時期が遅かったこともあって日本市場ではあまり注目されませんでした。むしろ EA 内部でも日本での発売に懐疑的だったというエピソードがあり、実際に日本では販売不振に陥りました。結果として Risky Woods は続編を持たずに1作品で終わり、開発会社 Dinamic Software は本作発売後の財政難により倒産しました。
3. ゲームシステムおよび特徴
本作は武器強化、防御システム、鍵パズル、石像判別、時間制限という5つのコアシステムが連動して動作します。武器は合計5種類までアップグレード可能で、鎧は敵を倒して得られるアーマーリンクによって段階的に強化されます。鍵の欠片を集めてパズルを解かなければ次のエリアへ進めず、すべてのステージには制限時間があります。
3.1 ゲームシステム(進行方式および武器)
Risky Woods はステージクリア型の横スクロールアクションで、プレイヤーは主人公のローハン(Rohan)を操作して各ステージを制限時間内に突破しなければなりません。基本的な進行目標は、ステージ内のすべての修道士の石像を破壊して善良な修道士を解放することで、ステージに配置された石化した修道士をすべて救出すると次のエリアへ進めます。しかし、これらの石像の中には邪悪な修道士も混ざっており、見た目では区別できないため、誤って解放すると敵に変化して襲いかかってくるので注意が必要です。そのため、初回プレイ時はすべての石像を破壊するしかなく、リプレイを重ねて偽物の石像の位置を記憶するしかありません。善良な修道士を救出すると画面全体の敵にダメージを与える光を放ち、プレイヤーを支援するため、リスクを取ってでも迅速に石像を破壊することが効率的です。
戦闘および武器システム:
ローハンが使用する武器は、目を持つ石像(Gatekeeper) を破壊すると爆発とともにドロップされます。武器は同じものを再取得するたびに 最大3段階まで強化 されます。アイテム 説明 斧 (Axe) 弧を描いて飛ぶ斧武器を装備します。 ブーメラン (Boomerang) 曲線を描いて飛んだ後、ローハンの元へ戻るブーメランを装備します。 ファイアボール (Fireball) 高速で直線状に発射されるファイアボールを装備します。 魔法ダガー (Magic Dagger) 基本ダガーに似ていますが、より大きなダメージを与える魔法ダガーを装備します。 モーニングスター (Morning Star) 直線状に投げられるモーニングスターを装備します。 黄金のポーション (Golden Potion) エネルギー(体力)を回復します。 アイテムとトラップ:
アイテムは宝箱の中から発見されるか、時折倒したモンスターがドロップします。アイテムはその上で しゃがみ↓ 動作を行うと取得できます。アイテム(英語表記) 説明 アーマーリンク (Armor Link) モンスターを倒すことで獲得できるコイン状のリソースです。33個集めると銀の鎧(被ダメージ50%減少)、67個で金の鎧(被ダメージ100%減少)に強化されます。最大99個まで所持可能で、被ダメージ時に一部が失われます。 スター (Star) 5,000点のボーナスを獲得します。 バッテリー (Battery) 5,000点のボーナスを獲得します。 十字架 (Cross) 10,000点のボーナスを獲得します。 矢印 (Arrow) 10,000点のボーナスまたはステージ内の前回地点に強制移動させる効果があります。 りんご (Apple) 10,000点のボーナスまたは一定時間眠って体力を回復しますが、その間に多くの時間が消費されます。 宝石 (Jewel) 50,000点のボーナスを獲得します。 指輪 (Ring) 50,000点のボーナスを獲得します。 ハート (Heart) エネルギー(体力)を3ポイント回復します。 ポーション (Potion) エネルギー(体力)を6ポイント回復します。 雷 (Lightning) 一定時間無敵状態になります。 ファイア・ジン (Fire Djinn) 炎の精霊を召喚し、ローハンに従って敵を自動で攻撃します。 砂時計 (Hourglass) 残り時間を1分(60秒)回復します。 頭蓋骨 (Skull) Aボタンを押すと杖強化攻撃(スマートボム)を1回使用できます。威力とエネルギー消費量は鎧の状態によって異なります(無鎧6、銀鎧3、金鎧0)。 コンティニュー (Continue) 小さなローハンが逃げ出します。このローハンを3回捕まえると残機が1つ増えます。 ゲートキーの欠片 (Gate Key Half) 2つ集めて完全なゲートキーにすると Gatekeeper を除去し、次のエリアに進入できます。 時間制限と難易度:
- 各ステージには制限時間があり、通常ステージは約4分前後、ボスステージは約2分が設定されています。
- 残り時間は画面上部に表示され、砂時計アイテムで補充できますが、基本的に非常にタイトです。
- 特に後半ステージになるほど、与えられた時間に対してマップが広くパズルも複雑になるため、時間管理が難易度に大きく影響します。
- ただやみくもに敵と戦っていると時間切れで死にやすく、逆に急ぎすぎると罠にかかったり穴に落ちたりと危険が増します。
- ゲーム中の敵は無限にリスポーンする傾向があり、アーマーリンクを集めたりスコアが不足している場合は、意図的に敵を繰り返し倒して余った時間を活用することも可能です(もちろんその分リスクも上がります)。
- 鎧システムのおかげで中盤以降は難易度が非常に緩和されます。
- 金の鎧を装備すると被弾しても即死せずリンクのみ失うため残機を温存しやすくなり、この時点からは時間管理さえうまく行えば比較的安定して進行できます。
- 総じて Risky Woods の難易度は序盤で高く感じられますが、システムを理解すれば後半はむしろ易しくなります。(ゲームデザインが若干偏っているとも言えます。)
- 各ステージには制限時間があり、通常ステージは約4分前後、ボスステージは約2分が設定されています。
3.2 操作方法(ボタン構成)
ボタン/入力 | 機能および特徴 |
---|---|
十字パッド | 左右移動、↓ しゃがんでアイテム取得 |
Cボタン | ジャンプ(空中で方向転換不可、被弾時は着地まで攻撃不可) |
Bボタン | 攻撃(装備中の武器を投げる。射程・軌道に制限あり—高所の敵はジャンプで攻撃) |
Aボタン | 特殊攻撃(頭蓋骨アイテムを1つ消費)→地面を叩きつけて画面全体の敵にダメージ。鎧の状態により体力消費と威力が変化 |
Startボタン | 一時停止/メニュー(オプションで難易度・サウンドテスト設定。サウンドテストがステージセレクトに変わる隠し機能あり) |
4. 詳細レベル構成および攻略
ゲームは合計4つのワールド、12のステージで構成されており、各ワールドは通常ステージ2つとボス戦1つで構成されています。各ステージではすべての修道士の石像を解放し、鍵パズルを解いて進行ルートを確保する必要があります。ボスは固有の攻撃パターンを持ち、武器や防御状態に応じて攻略方法が異なります。
4.0 ゲームストーリーあらすじ
長い年月にわたり世界の知恵を守り続けた古代の修道士たちは、悪魔 ドラクソス(Draxos) とその手下によってすべて石に変えられてしまいました。その結果、世界には悪がはびこり、アンデッドが徘徊する混乱が訪れ、プレイヤーは 若き戦士ローハン となり、呪われた森 “Risky Woods” に飛び込み、石化した修道士たちを救出しドラクソスを打倒する任務を負います。
ワールド1 – Mountain Pass(ステージ1~3)
背景: 高い山岳地帯を通る峠道が舞台です。岩の崖や洞窟の入り口が背景に描かれ、一部では崖の裏側に移動するとキャラクターがシルエット表示される演出があります。全体的に荒涼とした山道の雰囲気で、ときおり床にトゲトラップが仕掛けられているため注意が必要です。
登場する敵: 初期段階なので比較的シンプルな敵が登場します。スケルトン兵、のろのろ歩くゾンビ、低い姿勢で接近するインプ(Imps)などが主に現れ、時折小型の赤いガーゴイルが突進してきます。敵の体力は高くないため、ダガー数発で倒せますが、敵は画面端から再出現し続けるため同じ場所に留まると延々と戦う羽目になります。進行中に石化した修道士の石像を2~3体発見しますが、すべて破壊して解放する必要があります。一部の石像は偽物で爆発し大ダメージを受けるので、体力管理に注意してください。
構造: ステージ1と2はフィールド型で左→右へ進行します。途中に落とし穴トラップがあり、落下すると一定量の体力を失い直前地点にリスポーン、アーマーリンクも一部失います。無理にアイテムを取ろうとして穴に落ちないよう注意します。特定地点には目つきの石像(Gatekeeper)が道を塞いでおり、前述の黄金の鍵の欠片を2つ集めてこの石像前でパズルを解かないと先へ進めません。ワールド1ではパズルパターンが比較的短く簡単ですが、失敗すると大きく時間をロスするため、冷静に見てから入力してください。パズルクリアで体力回復や武器アイテムが報酬として得られるので、可能な限り成功を目指しましょう。
ステージ1: 00:53
短くシンプルな構造で敵出現も少なく、パズルも簡単です。序盤の慣れに適したステージ。- 1:53 1:59 にある落とし穴トラップは落下で即死します。今後も頻出するため注意。
- 2:37 今後も頻出するゲートキーパーのパズルです。欠片を2つ集め、この石像前でパズルを解いて次へ進みます。成功すると体力回復や武器アイテムが得られます。
- 2:59 ジャンプで越える際は要注意。
ステージ2: 3:51
ステージ1より長く複雑。敵出現が多く、特にインプが頻繁に現れるので要警戒。途中に落とし穴トラップとトゲトラップがあるため注意し、石像パズルをクリアするとブーメランを入手可能。- 4:57 アーマーリンクを十分集めると鎧が強化されます。
ボス(ステージ3): 7:15
巨大な虫/トカゲ型モンスターで、青虫のような姿で画面を横切り火球を吐く遠距離攻撃を行います。攻略法は密着して下側に位置取ること。7:35 にボスが上方へ移動し火球を遠くへ吐くため、下の安全地帯から一方的に攻撃できます。弱点は頭部または胴体中央。パターン変化なく倒せるため、武器強化状況に応じて短時間で撃破可能です。
ワールド2 – Hanging Gardens(ステージ4~6)
背景: 空中庭園や浮遊寺院を思わせるステージで、緑豊かな草木や柱、ロープに吊るされた足場が特徴。ワールド1より明るく華やかな色調で、垂直進行要素が増え立体感があります。
登場する敵: 既存のスケルトンや悪魔系に加え、甲羅をかぶって浮遊する生物が登場。攻撃されると甲羅が分離し床に落ち、残った本体が再度浮遊して攻撃します。分離した甲羅は自動で爆発し破片を飛散するため、近寄らないこと。さらに飛行する眼玉モンスターが遠距離攻撃を行い戦闘パターンが多様化します。
構造: ステージ4と5はプラットフォームジャンプ区間が多数。ロープに吊るされた岩の足場は周期的に揺れ・移動するため、タイミングよく渡る必要があります。足場下は断崖で落下は即死または大ダメージ。敵は足場上にもリスポーンするため、可能な限り止まらずに突破する戦略が求められます。移動中にトラップアイテムを誤って取ると落下につながるため、空中足場区間ではアイテムを無視するのが安全です。修道士石像は固定足場上に配置され、偽物は狭い足場で爆発しやすく大ダメージを受けるので注意。ワールド2以降は危険要素が増えるため、体力管理のためにも**金色の鎧獲得(アーマーリンク67以上)**を目標に敵を処理しつつ進むとよいでしょう。
ステージ4: 8:35
特筆点なし。体力管理に注意して進行を。ステージ5: 11:27
さらに複雑な構造で揺れる足場が多く敵も多数。- 11:34 頭上のアイテムは現時点で取得不可。12:07 に戻って入手可能。
- 通常ここでアーマーリンク99個集められるため、以降は落下と時間制限に気をつければ難易度が大幅に低下。
ボス(ステージ6): 14:54
ワールド1ボスと同形態の虫型モンスターだが、甲羅を付けた浮遊生物が複数同時に登場。基本動作は同じだが、小型の衛生モンスターがボスを防御するのが異なります。これらは無敵判定で直接倒せず、攻撃で一時的に落下→再浮上し、時折床を転がるパターンを披露します。踏まれると大ダメージを受けるためジャンプ回避が必須。- 攻略法: 基本はボスに接近して攻撃する戦略で、衛生モンスターが弾を防ぐ隙を狙います。衛生が再浮上する前に集中攻撃し早期撃破を。倒せば中間アニメーション後に次ワールドへ移行。
ワールド3 – Catacombs(ステージ7~9)
背景: 地下墓地やカタコンベを舞台にした暗く陰鬱なステージ。骸骨の山、棺、地下水路などが背景に描かれ、照明も暗く一部視界が制限されます。壁から伸びる鉄格子トラップや床のトゲなど機械的トラップも登場。
登場する敵: ワールド3以降は敵の配置・パターンがさらに凶悪に。既存の敵は高速かつ大量に出現し、新たに炎を纏うスケルトンナイト、コウモリの群れ、幽霊形態の敵が登場。炎の騎士は前方に火炎を噴射し近接を困難にし、幽霊形態は一時的に透明化して攻撃を回避します。敵の多様性は最高潮ですが、プレイヤーは強力な武器と金色の鎧を手にしている可能性が高いです。
構造: ステージ7・8でも鍵パズルと修道士石像解放が必要ですが、カタコンベ特有の上下二層構造が多く道を見失いやすいです。ある区間では扉が閉じており、別ルートでレバーやスイッチを操作すると道が開く簡単なパズルが導入されます。また視界が暗いため床トラップや断崖が見えにくく、慣れない区間では無理に走らず周囲を確認しながら進むのが安全です。ただし時間制限が厳しいため、砂時計アイテムを温存して暗い区間探索時に使用します。後半はSimonパズルが4~5回の入力を要求し複雑化するため、冷静に記憶して報酬の強力武器を狙いましょう。
- ステージ7: 16:45
- ステージ8: 19:55
- 21:15 突進敵で落下する危険があるため注意。
- ボス(ステージ9): 22:22
巨大なタツノオトシゴ型の竜が画面上部に浮遊登場。周期的に口から火球を放ち、火球は放物線を描いて落下後火柱となり接近を阻みます。- 攻略: ボス本体は遠距離攻撃のみ有効。火球を誘導し床火柱はジャンプで回避。合間に頭部への高軌道投擲で攻撃します。有利な武器軌道(ブーメランなど)や頭蓋骨特技を活用し、雑魚は背後から排除しつつ集中攻撃を。倒せば最終ワールドへのポータルが開きます。
ワールド4 – Hidden World(ステージ10~12)
背景: 最終区画Hidden Worldは隠された異世界を思わせる陰鬱な城と荒廃地が舞台。赤く染まる空、古代遺跡、溶岩や血液のような液体が流れ、地獄や悪魔の次元のような演出です。ゲーム内ではステージ10から始まりますが、マニュアル等でHidden Worldと呼称されます。
登場する敵: これまでほぼすべての敵が総出演。スケルトンナイト、悪魔、眼玉モンスター、幽霊などが混在しスポーン頻度も高いです。飛行敵と地上敵が同時多発し挟撃パターンが多発。また特定区間では巨大な悪魔の手が画面端から現れ火球を投げるトラップ敵も登場。破壊不可で通過すると二度と出現しないため迅速回避が鍵。
構造: ステージ10・11は最終ボス城への道中で難易度最高潮。与えられる時間は極めて少なく、一瞬も躊躇できません。石像パズルは最大限複雑化され、成功で大報酬(全回復など)が得られますが失敗すると時間不足でクリア困難。したがって鍵パズルを迅速に解くことが生存の鍵です。石像位置を事前把握し出現と同時に鍵かを確認、準備して解く動きが有効。修道士石像は後半でも登場しますが多くが偽物で敵化するため、体力が厳しければ無視して先へ進むのも一策です。Hidden Worldでは鍵パズルのみクリアすれば自動的に次ステージへ移行するため、本物だけ解放すればOK。ただし本物を見逃すとクリア条件を満たせません。
- ステージ10: 23:49
- 25:07 注意力が散漫だと右側の樽と重なったゲートキーアイテムが見落としやすいです。
- ステージ11: 26:33
- 27:15 落下しやすい場所なので、敵を整理してから移動しましょう。この場面では雷アイテムで突破しました。
- ボス(ステージ12:最終ボス ドラクソス): 28:55
ドラクソス(Draxos)は巨大な悪魔形態で城内に固定され上半身のみが画面を覆います。最も恐ろしいのは無限生成される手下で、腹部の穴から翼付き悪魔が次々湧き出し攻撃してきます。手下は体力低いものの連続出現で弾幕のように感じられ、本体はエネルギー球を発射します。- 攻略法: ローハンの攻撃速度が手下より速いため、ひたすら攻撃を続ければクリア可能です。ジャンプ不要。(Amiga版も同様)金色の鎧装備時点で難易度はほとんど意味を持ちません。
5. 評判および評価
Risky Woods は発売当時、メディアやユーザーから賛否両論の評価を受けました。肯定的な側面では優れたグラフィックと演出が挙げられ、16ビット機としては豊かな色彩と多彩な背景、大きなスプライト、滑らかなアニメーションが好印象を残しました。特に敵やオブジェクトのデザインの多様性、壁の陰に隠れるとキャラが暗く表現されるなどディテールの高さが高評価を受けました。音楽と効果音も「耳に残る軽快なリズム」と評され、ゲーム全体のプレゼンテーションは当時の基準で十分に制作されていたとの意見が多かったです。
一方で最も批判されたのは理不尽な難易度設計です。多くのレビューアーやプレイヤーは、短い制限時間と絶え間ない敵の湧き続けリスポーンが過度な負担を強いる点を指摘しました。敵が画面内に大量出現し無限リスポーンするため、一か所に留まると攻撃を受け続け、ジャンプ中の被弾で攻撃不能状態になるなど回避困難な状況が頻発します。時間的プレッシャーも加わり、「ゲームがプレイヤーを追い詰める」との印象を持たれました。英国の誌面レビューでは「敵の狙撃で鎧リンクを失い挫折感を与える」と評され、米国Electronic Gaming Monthlyなど一部メディアでは10点満点中4点程度の低評価を付けました。逆にフランスなど一部欧州メディアでは80点台の高評価を受け、地域によって賛否が大きく分かれました。
日本市場での反応:
メガドライブ専門誌 BEEP! メガドライブ の読者投票「メガドライブレース」で Risky Woods(邪神ドラクソス)は最下位圏に入り、最終的には『ソード オブ ソダン』をも上回り歴代最下位1位を獲得したと言われます。日本のゲーマー間では「名前のとおりクソ」と揶揄されるほどの酷評で、発売時期や高額価格(税別8,900円)も相まって「最も売れない時期に出た厄介者」と評されました。ただしこれはコミュニティのジョーク的誇張もあり、実際に再評価するとそこまで悪くないとの意見もあります。
現代の再評価:
発売から数十年を経た現在、Risky Woods は改善点と惜しさが共存するカルトクラシックと見なされています。レトロゲーム評論家は「独特の楽しさと流れがあるが(リスポーンやSimonパズル等)、賛否がはっきり分かれる」と総評します。2017年、スペインのゲーム専門誌 HobbyConsolas は Risky Woods を「スペイン開発会社の歴史上最も偉大なゲームの一つ」と選出し、国産ゲームとしての意義を再評価しました。これは、Risky Woods が欧米大手パブリッシャーEAを通じ全世界で発売された希少なスペイン製ゲームであり、コンソール市場への初期進出例として歴史的価値が認められたためです。総じて Risky Woods は当時ヒットは逃したものの、独自システムと挑戦的難易度によりマニア層から再評価される作品と言えます。
6. 追加情報および続編
Risky Woods に直接的な続編は存在しません。前述のとおり本作の開発会社 Dinamic Software は財政難により1993年に倒産し(MobyGames: Risky Woods (1992)参照)、その後一部メンバーが Dinamic Multimedia として再出発しましたが、Risky Woods のIPを活用した続編は制作されませんでした。1990年代末にPC向けリメイクや3D続編計画の噂はありましたが実現せず、オリジナルは長く忘れられていました。2020年代のレトロゲーム復活ブームで再評価が進み、2023年2月には Piko Interactive が PC(Steam) 向けにグラフィックフィルターやセーブ機能を追加した形で再発売し、2024年にはストリーミングサービス Antstream にも登録されました。コンソール版は Mega Drive Mini 等に収録されていませんが、ファンコミュニティでROMが共有され限定的にプレイされています。
類似ゲーム としては前述の 魔界村シリーズ や同ハードの Jewel Master などが挙げられ、制限時間内進行型アクションという点で共通点が多いです。Zeus Software はその後 PCゲーム開発 に方向転換し、Electronic Arts は90年代前半に『ソード オブ ソダン』などの移植を試みましたが酷評を受けた前例があります(Ameblo: 邪神ドラクソス~RISKY WOODS~参照)。Risky Woods の最大の功績は、商業的成功には至らなかったもののヨーロッパ製アクションゲームのコンソール移植可能性を探る実験作として評価される点にあります。
7. 結論および要約
Risky Woods(メガドライブ版) は魅力的なビジュアルと独自システムを持つ横スクロールアクションゲームでありながら、過酷な難易度と理不尽な設計により注目を浴びられなかった不遇の作品です。12ステージにわたりローハンの冒険を描き、すべての修道士を救出して邪神ドラクソスを打倒する古典的英雄譚が背景です。制限時間と無限リスポーン敵、記憶パズルを組み合わせた進行は緊張感を与えますが初心者には高い壁となり、当時賛否を呼びました。日本版と欧米版のゲームプレイ差は小さいものの、日本版はHUDフォント簡略化などの小変更があり、マーケティング支援も乏しく興行的に失敗しました。それでも Risky Woods はスペイン開発力を世界に示した作品として評価され、その独特なゲーム性は現在も挑戦意欲を刺激します。要約すると、「優れたグラフィックと個性的システムを備えつつ、難易度調整に課題を残す作品」 と言えます。慣れればスピーディーな進行とパワーアップの楽しさを味わえますが、初心者は挫折しやすいため、攻略情報を活用しつつ段階的に挑戦することを推奨します。
8. 隠し要素(チートおよびイースターエッグなど)
メガドライブ版 Risky Woods には公式に知られたチートコードは多くありませんが、ステージセレクト機能を隠しコマンドで開く方法があります。
- ステージセレクトチート:
ゲームオーバー後、高得点ネームエントリー画面で名前を 「EOA」 と入力します(ランキングに名前を載せるために十分なスコアが必要)。「EOA」は Electronic Arts のイニシャルをもじったものとされ、入力後にメインメニューの Options を見ると、Sound Test 項目が Stage に変更されています。ここでステージ番号を01~12から選択し開始すると、該当ステージからプレイ可能です。このチート使用で金色の鎧とアーマーリンク99個が支給され大アドバンテージを得られますが、スコアは0に初期化されエンディングに差異が生じることがあります。
その他、通常プレイ中に見つかる秘密要素やイースターエッグは特に報告されていません。ただしリージョン差による隠し仕様として、日本版ではフォントが欧米版より簡略化されている点が確認されています。HUDの数字やアルファベット、著作権表記などがあまり装飾されないフォントに変更されており、可読性向上のためのローカライズと推測されます。最後にバグ関連の噂として、一部日本製カートリッジロットにクリア不可バグがあったとの話がありますが、公式に確認された情報ではありません。
Risky Woods はチートなしの通常攻略だけでエンディングを見るのが非常に困難です。それでも挑戦したいプレイヤー向けにコツをまとめると、**「適切にアイテムを集めて防御力を高め、時間管理に注意し、トラップアイテムを避け、鍵パズルを迅速に解く」**ことが攻略のポイントと言えます。これらのヒントを念頭に置いてプレイすれば、Risky Woods の隠れた魅力を発見できるでしょう。