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ボス攻略を含む完全な横スクロールアクションガイド
新・熱血硬派くにおたちの挽歌 - SFC
1994年4月29日、Technōs Japanブランドの下、Almanic Corporationが開発し、Technōs Japanが発売した『新・熱血硬派くにおたちの挽歌』は、スーパーファミコン専用のベルトスクロールアクションゲームです。従来シリーズのコミカルな演出を脱し、リアルなキャラクタープロポーションとドラマチックな台詞演出を導入した点が特徴です。
1. 基本概要および発売情報
- タイトル: 新・熱血硬派くにおたちの挽歌 (Shin Nekketsu Kōha: Kunio‑tachi no Banka)
- プラットフォーム: スーパーファミコン (SFC)
- ジャンル: ベルトスクロールアクション (Beat ’em up)
- 発売日: 1994年4月29日(日本)
- 開発: Almanic Corporation
- 販売: Technōs Japan
2. 開発および制作背景
本作はシリーズ創始者である岸本義久が監督を務め、プロデューサー富山典之、サウンドプログラマー平佐和也、作曲家山根一岳、シナリオライター横倉弘などが主力スタッフとして参加しました。
従来のTechnōs Japan内部開発ではなくAlmanicが担当したことで、開発エンジンやレベルデザインは後の『スーパー・マッドチャンプ』にも引き継がれ、初期のPS向け続編企画は実際には発売されませんでした。
3. ゲームシステムおよび特徴
3.1 ゲームシステム
- プレイアブルキャラクター: くにお、りき、後に解放されるみさこ・きょうこなど計4名
- パーティシステム: 画面内で最大2人プレイ可能。キャラクター交替方式で、残機ではなくパーティ全員が共有する体力ゲージを使用
- 戦闘アクション: パンチ・キック・ジャンプ・ガード・背後攻撃が基本。学生服状態では限定技、制服着用時には投げ技や特殊技が解放
- バイクステージ: くにおが、2Pのりきが搭乗して進行するアクション区間で、独特ながら高難度で知られる
- ストーリー重視: ステージ前後にオリジナル台詞演出とカットシーン形式のドラマを挿入し、従来のベルトスクロールゲームとの差別化
- コンティニュー & パスワード
- ゲームオーバー後にCONTINUE可能。直前の場面から全員のHPが全回復
- 一時停止時に4桁の“監獄ダイヤル”パスワードが表示 → タイトルで入力して再開
- セーブ情報: ステージ進行(一方向)+難易度のみ記録
3.2 操作方法
A. 基本ゲームパート
ボタン | 機能 |
---|---|
方向パッド | 移動 |
Y | パンチ |
A | キック |
X | バックアタック |
B | ジャンプ / はしご登り |
L/Rトリガー | ガード |
Select | キャラクター交替 |
Start | 一時停止 |
ガード後 ABXY | 各キャラクターごとの必殺技発動 |
B+↓, B+Yなど | 着地・立ち投げ・ランニンググラップなど追加アクション |
B. キャラクター別技
キャラクター | 基本技 | ダウン技 | 必殺技 |
---|---|---|---|
クニオ | パンチ(Y)、キック(A)、ドロップキック、バックキック(X)、フライングキック(B+Y)、ランニングフライングキック | キックピン(↓+A)、パンチピン(↓+Y) | トルネードスピン(L/R+Y)、サイクロンキック(L/R+A) |
リキ | パンチ(Y)、キック(A)、エルボー(X)、ドロップキック、フライングキック、ランニングフライングキック | キックピン、パンチピン | ライジングパンチ(L/R+Y)、ラピッドパンチ(L/R+A) |
みさこ | 平手打ち(Y)、キック(A)、バックスラップ(X)、ラウンドハウスキック、フライングキック | キックピン | ローリングアタック(L/R+Y)、スピニングキック(L/R+A) |
きょうこ | 平手打ち、キック、バックキック(X)、ラウンドハウスキック、フライングキック | キックピン | ライジングパンチ(L/R+Y)、ラピッドキック(L/R+A) |
- 掴み (grab): 近くでY + 方向キー(←/→)
- ランニンググラップ: ←→を繰り返し + B+Y
C. オートバイパート
ボタン | 機能 |
---|---|
方向パッド ←→ | 左右の操作 |
B | 加速 |
Y | 即ブレーキ |
XまたはA | 通常ブレーキ |
Lトリガー | 左側サイドキック |
Rトリガー | 右側サイドキック |
4. 詳細ステージ構成および攻略
Note: ゲームを開始するにあたり、難易度を「ノーマル」モード以上でプレイする必要があります。「イージー」モードでは途中でゲームが終了します。
4.0 シノプシス
深夜の東京で、高校生たちのバイクによるひき逃げ事件が発生。目撃証言では熱血高校のくにおと花園高校のりきが逃走する姿があったとされる。ほどなく二人は記憶を失ったまま練馬少年院に収監される。囚人服のままパンチ・キックしか使えない状態で夜を過ごした翌朝、親友ひろしの面会を通じて、市内でくにおとりきが同時に目撃されたという不可解な噂を耳にする。疑念を抱いた二人は同房のゴウジらと協力し、脱獄を計画。夜中に見張り所を襲撃し、牢を打ち破って脱走を果たし、自分たちにかけられた汚名を晴らすため真実を追う戦いに身を投じる。
4.1 少年院
- 内容:
くにおとりきはひき逃げ事件の容疑者として練馬少年院に収監される。218号拘房でボス格囚人ゴウジと対峙し、その後親友ひろしの面会により、自分たちが同時に目撃されたという奇妙な噂を知る。- 3:26:ゴウジ一行と対峙するチュートリアル的ステージ。距離調整とY軸移動が非常に重要。
- このステージでは、相手が倒れた際のストンピング攻撃が非常に有利。
- 9:10:脱獄中に看守一行と戦闘。照明に照らされても特別な変化はないため、落ち着いて対処。
- 10:06:ひろしは、くにおとりきが当然脱獄すると考えて先回りして準備していたと述べる。(???)
- 10:56:ボス戦:たかやま教導官長。序盤ステージのため主人公の体力が高く、特に難しくない。
4.2 熱血高校
- 内容:
少年院を抜け出した二人は熱血高校の裏門から侵入し、プール横でみさこと出会う。誰かが白い制服を着てくにおを名乗っている事実を知る。- 14:31:だいきを探しに3階まで上る。敵はそれほど強くないが、中間で体力回復ができないため管理が重要。
- 17:11:ボス戦:だいき。だいきは倒れても起き上がる際に無敵時間があるため、距離調整が必須。周囲の雑魚を素早く処理しないと本体に辿り着けない。
みさこ合流以降
みさこがチームに加わり、まもるの協力で再び逃亡網をかいくぐり、次の目的地へ向かう。
4.3 花園高校
- 内容:
23:02:花園高校は廃墟状態。りきが不在の間にりゅうたが校内の主導権を握り、生徒たちを遊園地へ強制労働させていた事実が判明。くにおとりきはりゅうたを阻止すべく校舎に突入。- 24:12:熱血高校と同様3階まで上るが、敵はより攻撃的かつ体力が高い。
- 25:01:廃墟の影響で床が崩れ落ちる。適時ジャンプで回避しないとダメージ。25:53に成功例あり。
- 27:38:ボス戦:りゅうた。まずだいきの手下を先に倒すと楽。りゅうたも起き上がり時に無敵時間があるため距離を取る。
- 31:25:きょうこが合流。31:49に次の目的地・遊園地へ移動しながら雑魚と遭遇。
4.4 遊園地
- 内容:
33:09:遊園地に入るとリュウサクがりきを見て安堵し、シンジがケンと接触し最後に観覧車エリアに入ったと目撃情報を伝える。- 34:27:観覧車エリアは視界が遮られ移動経路が不明瞭になるためプレイヤーのストレスが高い。2人協力時は画面分割されずさらに不利。
- 37:46:ジェットコースターエリアへ移動し戦闘。
- 38:51:ジェットコースターに乗るとHP回復。約2分間の乗車で41:29まで所要。
- 41:51:ボス戦:シンジ。シンジは強力な敵で、42:40にパンチコンボ(約体力の1/3減)、43:09にラウンドハウスキックを使用。
4.5 高速道路走行1
- 内容:
44:48:シンジとの戦いに敗れ、くにお一行はバイクで第13埠頭へ向け高速道路を疾走。- カーブ区間では速度を落とさないと曲がれない。
- 45:30:タイミングを合わせて蹴ると暴走族を倒せるが非常に難易度が高い。
- 45:43:体力に余裕があれば体当たりで効率的に倒せるが、勢い余って壁にぶつかる危険もある。
4.6 第13埠頭
- 内容:
47:28:倉庫エリアで空手ファイターと戦った後、倉庫内の2部屋で隙を突いて再度シンジと対峙。- 47:42:埠頭で暴走族と戦闘。ステージクリアまで回復手段なしのため体力管理必須。
- 48:53:倉庫内戦闘。
- 49:15:天井から吊るされたフックにジャンプで掴まれる。掴んだ状態でキック可能だが特に有利な点はなし。
- 50:40:Y軸移動なしの2Dステージ。上昇用ボックスに登り続ける必要あり。
- 50:57:暴走族がボックスに乗ってくるのを妨害してくるためやや面倒。
- 52:56:同じくY軸移動なしの2Dステージ。距離を取りつつ戦う。
- 54:07:ボス戦:シンジ(2度目)。仲間を先に倒せば特に難しくない。
- シンジを倒すと、ケンの指示で動いていたとみさこが指摘。
- 55:45:倉庫外でたかやま教導官がくにおにケンと師匠を逮捕するよう依頼。ケンが教導官の実の弟の可能性を示唆。
4.7 高速道路走行2
- 内容:
58:00:ケンを追うため再び高速道路を通り六本木へ。- 他の高速道路ステージと大きく変わりはない。安全運転を心がける。
4.8 六本木ディスコクラブ
- 内容:
59:53:一行は六本木ディスコクラブに到着し、そこでリサとジョーと遭遇。- 59:53:ボス戦:リサ&ジョー。ジョーは起き上がり時に無敵時間があるため距離調整が必要。
- 1:02:10:ボス戦:キンジ&リサ。強力なアッパーカットとダブルキックを使用し、ガード主体のキンジには根気強く攻める必要あり。
- 戦いに敗れたキンジは、ケンが新宿のパチンコ事務所にいる情報を吐露。
4.9 高速道路走行3
- 内容:
1:05:19:ケンを探すため新宿へ向け再度高速道路を走行。- 他の高速道路ステージと同様。
4.10 新宿パチンコ事務所
- 内容:
1:06:58:到着早々ヤクザに襲撃される。- 1:07:14:このステージではストンピング攻撃とマウント攻撃が非常に有効。
- 1:07:56:ボス戦:ミスズ。遅めだが強力な移動技を持ち、約体力の1/4を一撃で奪う“鉄山固”を使用。
- 1:10:26:ヤクザ2名を迅速に処理。
- 1:10:56:くにお一行はケンと師匠に再会。師匠が突如拳銃を取り出しみさこときょうこに発砲。場面は大混乱。
- 1:13:15:たかやま教導官とまもるがパチンコホール前で一行を迎え、ケンと師匠が伊豆の別荘へ逃亡したと報告。みさこときょうこは病院搬送が指示される。
- 以降、みさこときょうこは操作キャラクターとして選択不可。
4.11 高速道路走行4
- 内容:
1:14:06:師匠を追い、伊豆の別荘へ移動。オートバイ走行は自動進行。
4.12 伊豆・師匠の別荘
- 内容:
1:14:35:木橋付近でたかやま教導官と合流。高山はくにおとりきがひき逃げとの無関係を上部に報告し、無罪が確認されたと伝える。- 1:15:02:別荘を警護する学生と戦闘。
- 1:15:44:橋を渡ろうとした瞬間、ケンが松明で橋を燃やし、一行は川へ転落。
- 1:16:13:流れる橋とともに落下しながらも生還し、洞窟内で再度学生と交戦。
- 1:18:05:洞窟は工場のように改造されており、プラットフォームギミックで脱出。
- 1:18:43:別荘に到達し、ボディーガードと戦闘。
- 1:19:30:師匠と対峙するも地底墓地に落とされる。
- 1:19:48:待ち受ける複数のボクサーと戦闘。タイミングよく落下させると有利。
- 1:20:24:リサと同様の女性キャラクターと遭遇。リサより強いため体力管理に注意。
- 1:23:16:ボス戦:ミスズ(2度目)。パチンコで失った金を補填する代わりに警護していると語る。
- 1:25:08:ミスズは別荘に自爆装置があると警告。この戦いに勝つと体力回復。
- 1:25:42:再びボディーガードと戦闘。
- 1:26:14:ボス戦:ケン。くにお同様の性能だがラピッドパンチは使わない。非常に高い体力で攻撃的。
- 1:28:04:倒したケンを拳銃で撃ち、自身がくにおの実弟ではなく師匠の復讐のために養子にされた真実を告白。最後に「兄と呼びたかった」と語り息絶える。
- 1:29:17:ボス戦:師匠。炎に包まれた部屋で対峙。師匠は拳銃を使用し、被弾で大ダメージ(即死級)。
- Y軸移動のない2Dステージのため、常に接近戦を心がける。
4.13 エンディング
くにおとりきは伊豆の別荘の爆発を見届ける。たかやま教導官が到着し、警察が別荘の手下を全員逮捕したこと、みさこときょうこの命に別状がないことを伝える。
その後オープニングが再生されるが、今回くにおとりきはオートバイを止め、くにおがお嬢さんに「次からは気をつけろ」と忠告する(映像にはない)。
4.14 パスワード一覧 🔑
※以下のパスワードはノーマル(NORMAL)モード基準。戦闘開始・終了時を基準に表示。
パスワード | 説明 |
---|---|
0000 | ゲーム開始時点(START) |
5902 | ひろし面会シーン後 |
1010 | タイトル画面直後 |
2316 | 警察制圧後 |
4418 | 熱血高校内部 ~ VSだいき |
6615 | 花園高校 ~ VSりゅうた |
0922 | 花園高校外部、遊園地移動 |
1526 | 観覧車エリア |
3326 | ジェットコースター乗場 |
5224 | ゴーカート区画 ~ VSシンジ |
0506 | バイクステージ1 ~ 第13埠頭進入前 |
8224 | 第13埠頭、倉庫外部 |
0030 | 倉庫内部1 |
1030 | 倉庫内部2 |
2030 | 倉庫内部3 ~ VSシンジ(2回目) |
0606 | バイクステージ2 ~ 六本木移動 |
6830 | 六本木ディスコ外部 ~ VSジョー |
9738 | ディスコ内部 ~ VSキンジ |
0700 | バイクステージ3 ~ 新宿移動 |
1346 | 新宿パチンコホール外部 |
3942 | パチンコホール1階 ~ VSミスズ |
5346 | パチンコホール2階 |
8546 | 伊豆地域、別荘外部 |
2556 | 洞窟内部 |
3254 | 別荘玄関前 |
5850 | 別荘内部~地下~VSジョー(2回目) |
6654 | 別荘地階 |
7050 | VSミスズ(2回目) |
8756 | 別荘上層 |
9556 | VSケン |
1860 | VS師匠 |
2468 | エンディングシーン(ENDING) |
5. 評価および評判
発売直後、週刊『ファミ通』の評価は24/40(平均60%)で賛否が分かれました。英米圏メディア『Super Console』では85/100と高評価を獲得し、ゲームプレイの独創性やドラマ演出が好評を博す一方、バイクステージの難度など一部が批判対象となりました。MobyGamesでも「SNESジャンルの代表作と肩を並べうる完成度」と評され、平均評点は66%を記録。2022年にリマスター版『River City Girls Zero』がメタスコア68(Mixed/Average)を獲得し、過去の名作の再解釈として安定した評価を得ています。
6. 追加情報および続編
- 2019年にWayForwardが『River City Girls』を発売。2Dスピンオフとして本作で活躍したみさこ・きょうこのストーリーを継承。
- 2022年2月14日に『River City Girls Zero』としてNintendo Switch、PS4、PS5、Windows、Xbox各プラットフォーム向けに公式ローカライズ&リマスター版をリリース。
7. 結論および要約
『新・熱血硬派くにおたちの挽歌』は1994年当時、ベルトスクロールアクションの枠を超えたストーリーテリングとパーティシステムで注目された作品です。初期の評価はやや賛否が分かれましたが、その後のリマスターやスピンオフを通じてシリーズ全体に大きな影響を与えた名作として再評価されています。今後もくにおシリーズの伝統と変奏を研究する際には必ず言及される一作と言えるでしょう。